なぜ今、四半世紀以上も前の姿がこれほどまでに若者を引きつけるのか。理由は、単なるノスタルジーではない。そこには「Y2K」や「90年代レトロ」をリアルタイムのトレンドとして消費するZ世代の感性がある。彼らにとって、加工アプリを通していない石田ゆり子のリアルな肌の質感や、自然な表情の揺らぎは、究極の「エモさ」として映るのだ。
「今のSNSは加工だらけで、誰を見ても同じに見える。でも、この頃の石田ゆり子さんはフィルターなしでこの可愛さ。次元が違う」とは、TikTokでファンアートを投稿する20歳の大学生の言葉だ。作られた完璧さよりも、不完全で自然体なものに価値を見出す現代の若者にとって、彼女の20代はまさに理想のアイコンなのである。