物語が幕を閉じた後も、読者に残されるのは晴れやかな爽快感ではない。喉の奥に引っかかったトゲのような、消えることのない違和感と切なさだ。しかし、それこそが作者が仕掛けた最大の罠であり、作品が時を経ても風化しない理由でもある。
『きたない君がいちばんかわいい』という劇薬は、読者の心に一度注入されれば二度と消えない痕跡を残す。美しいだけの物語に飽き足らなくなった私たちに、この歪んだ愛の物語はこれからも問いかけ続けるだろう。「本当の救いとは、一体どこにあるのか」と。 (出典: きた ない 君 が いちばん かわいい(Yahoo!ニュース))