今回の価格改定の背景にある最大の要因は、製造コストの構造的な変化だ。2nmプロセスをはじめとする極微細化技術を用いた最新チップセットは、シリコンウエハ1枚あたりの製造費用が旧世代と比べて大幅に跳ね上がっている。ファウンドリ大手の値上げ要請をAppleといえども突っぱねることはできず、それがダイレクトに本体価格へ転嫁されている格好だ。
さらに日本市場特有の問題として、為替の不透明感が重くのしかかる。1ドル=150円台前後の水準が定着したことで、ドル建て価格が据え置かれたモデルであっても、円換算では自動的に大幅な値上がりとなる。グローバル企業であるAppleにとって、地域ごとの利益率を維持するための為替調整改定は避けられない措置と言える。