重化学工業の次に訪れた第2の波、それがハイテク産業へのシフトだ。サムスングループを率いた李秉喆と李健熙は、周囲が「時期尚早だ」と猛反対する中で、半導体事業への巨額投資を決断した。織物や砂糖の精製で力をつけた財閥が、最先端の精密技術分野でアメリカや日本の巨頭に挑むなど、当時は正気の沙汰と思われていなかった。
しかし、一度舵を切った彼らの集中的な技術投資と徹底的な品質主義は、やがてDRAM分野で世界首位を奪取するに至る。過酷な市場競争のなかで培われたこのスピード感と果断な経営姿勢こそが、今日のグローバル市場における韓国企業の圧倒的なプレゼンスを築き上げたのだ。