「営業時間を縮小すれば、売上が激減して経営が成り立たなくなるのではないか」。時短営業の導入にあたり、多くのオーナーが抱いていた最大の不安がこれだった。だが、実際に深夜営業を取りやめた店舗の集計結果は、予想外のリアリティを浮き彫りにしている。
確かに、午前1時から5時といった深夜帯の直接的な売上はゼロになる。しかし、それ以上に大きかったのがコストの削減効果だ。高騰する深夜の人件費や照明・冷暖房にかかる電気代が大幅にカットされた結果、店舗の最終的な営業利益が逆に向上する事例が相次いでいる。
さらに興味深いのは、日中の売上に対する好影響だ。深夜営業を止めたことで、オーナーやスタッフが早朝の開店前に集中して商品の補充や陳列を行えるようになり、朝の通勤ラッシュ時の売上が前年比で伸びる現象が報告されている。POSシステムの詳細な分析でも、顧客がセブン‐イレブン公式アプリなどを通じて営業時間を確認し、開店時間に合わせて来店する購買行動の定着が確認された。必ずしも24時間開けておかなくても、需要を効率的に取り込むことは十分に可能なのだ。