現在、日本の飲食業界は未曾有のコスト高に直面している。特に牛タンは、米国産やオーストラリア産の輸入価格がこの数年で急騰し、かつてのような「手軽に食べられる部位」ではなくなってしまった。多くの焼肉店が値上げやポーションの縮小を余儀なくされる中、国産最高峰の黒毛和牛を使用しながら、この価格を維持するのは常識外れと言わざるを得ない。
「正直、狂っていると言われます」と店主の佐藤氏は笑う。彼は、この価格設定が単なる話題作りではなく、現在の厳しい経済状況だからこそ生まれた逆転の発想であると説明する。消費者の財布の紐がかつてないほど固くなっている今、圧倒的なインパクトを持つ商品がなければ、そもそもスタートラインにすら立てないのだという。