「乱一世が干された」というイメージが後年まで強く残ってしまった発端には、1997年秋に発生したテレビ史に残る「生放送失言・謹慎騒動」が存在します。
1997年10月、TBSが社運をかけてスタートさせた深夜情報バラエティ番組『ワンダフル』。乱一世は番組のサブ司会・進行役として起用されました。事件が起きたのは放送開始から間もない同年11月の生放送中でした。番組内のパチンコ・パチスロ関連情報コーナー(スポンサー提供枠)へ移る直前、乱一世は軽妙なノリで次のような発言を放ちました。
「パチンコをやらない人は、CMの間にトイレにでも行っててください」
深夜番組特有のくだけたアドリブのつもりでしたが、巨額の広告費を投じていた当該スポンサー企業および広告代理店が激怒。テレビ局にとって最大のタブーである「スポンサー提供枠・CMの価値を公然と否定する発言」と見なされ、事態は一気に深刻化しました。
結果として乱一世は『ワンダフル』を即日降板となり、約3ヶ月間の芸能活動謹慎処分を受けることになります。生放送のワンフレーズがタレント生命を揺るがす大問題へと発展したこの騒動は、民放テレビにおけるコマーシャリズムの絶対的力関係を浮き彫りにした象徴的事件として記録されています。