忘れてはならないのが、共同投資パートナーである米ウエスタンデジタル(WD)との関係性だ。両社は四日市や北上で製造ラインを共同運用し、設備投資の負担を分け合ってきた。しかし、経営統合を巡る過去の曲折や各々の事業戦略の違いから、資本関係や提携のあり方については常に市場の注視を浴びてきた。
今回の自社株買いによってキオクシアが資本の独立性と財務体力を強力にアピールしたことは、今後のWDとの交渉力やアライアンスの再編においても同社に有利に働くだろう。提携の深化か、あるいは独自の成長路線の歩行か。財務基盤が強固になったことで、選択肢の主導権はより一層キオクシア側の手に握られたことになる。