1985年1月、日本のポップス史を揺るがす1曲がリリースされた。ヒットメーカーである松本隆が作詞を、筒美京平が作曲を手掛けた「Romanticが止まらない」だ。当初はココナッツボーイズとして活動していた彼らだが、プロデューサー陣の戦略によってグループ名を「C-C-B」へと改称。さらに、メインボーカルに抜擢されたのが、ドラムを担当していた笠浩二さんだった。
ドラマーが歌うスタイル自体が当時は斬新だったが、それ以上に日本中を驚かせたのは彼の唯一無二のハイトーンボイスだ。透明感がありながらどこか切なさを孕んだその歌声は、シンセサイザーを多用したモダンなサウンドと抜群の相性を見せた。ヒットに至るまでの舞台裏では、過酷なボイストレーニングと緻密なアレンジの試行錯誤が繰り返されていたという。