高校野球ファンの間で今も語り継がれているのが、左胸から右胸へと流れるように配置された特徴的な筆記体ロゴ「Saibi」の由来です。このロゴデザインを主導したのは、宇和島東高校をセンバツ優勝へ導き、2002年の共学化に伴い創部された済美高校硬式野球部の初代指揮官に就任した故・上甲正典監督でした。
上甲監督といえば宇和島東時代の「牛鬼打線」と鮮やかなサックスブルーのユニフォームで知られていましたが、新天地・済美では一転して「燃える情熱」と「未来への疾走感」をテーマに据えました。新設チームだからこそ、既存の枠組みにとらわれない新世代の強豪像を打ち出すため、アルファベットの流線型フォントを採用したと伝えられています。
「やればできるは 魔法の合いことば」という校歌のフレーズとともに刻まれたこの胸ロゴには、選手たちが常にチャレンジャーとして胸を張り、スピード感あふれる攻撃野球を展開してほしいという指揮官の強い願いが込められていました。一目で済美と分かる唯一無二のロゴマークは、誕生から現在に至るまでチームの不屈のシンボルであり続けています。