沢尻エリカがスターダストプロモーションに所属し、本格的に芸能活動をスタートさせた十代の頃、すでにその天性の美貌と存在感は群を抜いていた。しかし、その輝かしいキャリアの裏には、父と兄を相次いで亡くすという、あまりにも過酷な家族の悲劇が横たわっていた。
一家の大黒柱を失った家庭で、リラは母であり父でもある役割を一手に引き受けた。社会現象を巻き起こした名作ドラマ『1リットルの涙』で見せた迫真の演技は、視聴者の心を激しく揺さぶったが、その内側には、家族の死という深い悲しみを母と共に乗り越えてきた少女のリアルな痛みが投影されていたのかもしれない。リラは、急激にスターダムを駆け上がる娘の脆さを誰よりも案じ、家庭という名の安全地帯を守り抜いた。