アナログ表現においてキャラクターの生命感を決定づけるのが、髪の毛のなびきと質感描写です。アナログイラスト髪の毛の描き方で最も避けるべきは、毛先を1本1本針金のように細かく描き連ねてしまう手法です。
プロの作画手順では、まず「前髪」「横髪」「頭頂部〜後頭部」の3大パーツに髪を大きな房(ブロック)として分割します。つむじから毛先に向かって重力に従うストロークを一気に走らせ、毛束の落ち影(重なり合う部分)にのみ強い筆圧で黒を落とします。頭頂部に「天使の輪(ハイライト)」となる白地を残すことで、絹のようなツヤ感が生まれます。
また、モノクロ画のクオリティを底上げするのがシャーペングラデーション塗り方です。芯を寝かせて細かく斜線(ハッチング)を重ねた後、ティッシュや擦筆(さっぴつ)で優しく擦ることで、鉛筆画のような柔らかな陰影が肌や衣服のシワに馴染みます。ハイライト部分は練り消しゴムを細く尖らせて「白抜き」することで、光の反射をシャープに表現できます。