国内最大規模を誇る「株式会社ゆうちょ銀行」のアイデア貯金箱コンクールにおいて、審査員が目を凝らしているのは単なる造形美ではない。公式の応募要項や過去の審査講評を読み解くと、作品に込められた「ストーリー性」が極めて重視されていることがわかる。
コンクールで高評価を得る作品は、必ず「なぜこの貯金箱を作ったのか」「貯めたお金で何をしたいのか」という文脈が明確だ。「おばあちゃんのお手伝いをして肩もみ券を買うための貯金箱」や「絶滅危惧種の動物を守るための募金箱」など、子どもの純粋な動機が造形と結びついたとき、作品は強い説得力を持つ。
提出時に添える「作品説明票」の文章も侮れない。「段ボールを切るのが難しかった」といった作業報告ではなく、「コインを入れるとカエルがジャンプして害虫を食べる仕組みにして、環境問題について考えました」のように、工夫したからくりの動作と自分の思いを2行程度でシャープに言語化させるサポートを親が意識したい。