2026年の祭壇市場で最も注目すべき変化は、「所有」から「利用」へのシフトである。従来、家庭用祭壇は「一生もの」として購入するのが常識だった。しかし、都市部の住居の狭小化、単身世帯の増加、そして何より「将来的に処分できるか」を重視する意識の高まりによって、レンタル祭壇・サブスク型祭壇という新カテゴリーが確立した。月額3,000円〜8,000円程度で、宗派に合わせた祭壇を利用でき、引っ越しやライフステージの変化に応じて返却・変更できる点が、20代〜40代の支持を集めている。また、無垢材やスチール素材を用いた自作祭壇も、YouTubeやSNSのDIYコミュニティを中心に活発で、費用は材料費のみで1万円〜3万円に収まるケースが多い。
とはいえ、自作には注意点もある。仏壇・神棚は単なる家具ではなく、宗派によって「開眼供養(かいげんくよう)」や「入魂式」といった宗教的儀式を経て初めて聖なる場として機能すると考えるのが伝統的な理解だ。真言宗や浄土宗などでは、自作の祭壇であっても僧侶に開眼供養を依頼するのが望ましいとされる。一方、浄土真宗では開眼供養を行わない宗派もあり、ここでも宗派ごとの違いが顕著に表れる。自作を検討しているなら、まず自身の菩提寺(ぼだいじ)や所属する宗教者に確認するのが賢明だ。