食べられる雑草を語る上で、下処理と調理法は避けて通れない。どれほど栄養価が高くても、アクや苦味を適切に処理しなければ「食べる」どころか「味わう」ことすらままならない。
ヨモギの天ぷらは、野草料理の入門として最も適している。新芽を摘み取り、水洗いして水気を切ったら、薄力粉と冷水で作った衣をつけて180℃の油で1〜2分揚げるだけ。ヨモギ特有の香りが油で包まれ、苦味が和らぐ。春先のやわらかい葉先だけを使うのがコツで、5月以降の硬くなった葉は天ぷらには向かない。
野草の佃煮は、大量採取した雑草の保存食として重宝する。ナズナ、ハコベ、セリなどを細かく刻み、醤油・みりん・砂糖・酒で煮詰める。水分が飛んで照りが出るまで加熱を続け、最後に白ごまを振る。冷蔵で1週間、冷凍で1ヶ月の保存が可能で、常備菜としての実用性は高い。
季節ごとの活用法を整理すると、春はタンポポの花の天ぷらとナズナの七草粥、初夏はヨモギの新芽おひたし、夏はシソの薬味利用、秋は野草の佃煮、冬はハコベの味噌汁——というローテーションが成立する。報道各社のライフスタイル記事でも、この「四季の野草カレンダー」は定番企画として繰り返し取り上げられてきた。