80年代後半から90年代にかけてのアニメーション表現の限界に挑んだGAINAXのスピリットは、やがて庵野秀明が新たに立ち上げたスタジオカラーへと継承された。手描きアニメーションの極致を見せた『ナディア』のメカニック描写や戦闘シーンの構図は、現代のデジタルCGとハイブリッド化された『エヴァ』の映像美へと結実している。
セル画時代の緻密な描き込みと、特撮技術からフィードバックされたカメラワーク。実写的なアングルとアニメ的誇張の融合という革命的技法は、両作を通じて研ぎ澄まされていった。『ナディア』で試みられた数々の実験的な映像アプローチがなければ、後に世界を震撼させた『エヴァ』の革新的なカット割りとレイアウトは誕生し得なかったはずだ。それはスタジオの変遷を経てもなお失われない、表現者たちの執念の歴史そのものである。