皮膚の最外層にある角質層は、外部刺激から体内を守る強固なバリア機能を備えています。通常の化粧水や美容液を手やコットンで塗布した場合、有効成分の多くはこのバリア構造に阻まれ、表面にとどまりがちです。ここで活躍するのがイオン導入の電気的反発力です。
水溶性の美容成分は、水に溶けるとプラス(+)またはマイナス(−)の電気を帯びる性質(イオン化)を持ちます。肌表面に微弱な直流電流を流し、成分と同じ極性の電極をあてることで、同極同士が反発し合う物理現象を利用して有効成分を角質層の奥深くまで押し込みます。臨床データや皮膚科学の研究報告では、手塗布と比較して約30倍〜50倍以上の浸透効率が確認されています。
特に相性が良い代表的な成分がビタミンC誘導体とトラネキサム酸です。リン酸型ビタミンC誘導体(アスコルビルリン酸Naなど)はマイナスの電荷を帯びており、皮脂分泌の抑制、コラーゲン生成サポート、抗酸化作用による毛穴の引き締めやニキビ予防に直結します。一方、アミノ酸の一種であるトラネキサム酸は、メラニン生成シグナルをブロックし、肝斑(かんぱん)や炎症後色素沈着の鎮静に優れた効果を発揮します。