建物の心臓部に位置する「海峡アトリウム」は、国内最大級のスクリーンが壁一面を覆い尽くす圧巻のシアター空間だ。上映が始まった途端、視界一面が激しい波飛沫に包まれる。描かれるのは、日本の歴史を決定づけた1185年の「壇ノ浦の戦い」だ。
荒波を飛び越え敵を翻弄する源義経の身軽な躍動感と、無念の思いを胸に碇を担いで入水する平知盛の悲壮な覚悟。人形美術家・川本喜八郎氏が手掛けた人形劇の映像美は、かつて日本中を熱狂させた大河ドラマ『義経』の重厚な世界観を彷彿とさせる。客席を取り囲む立体音響が海鳴りを再現し、観客はまるで800年前の海戦の只中に放り出されたかのような強烈な没入感に息を呑む。