ふたりの親子関係は、決して平坦なものではありませんでした。10代の頃のKjさんは強い反抗心を抱えており、父という巨大な存在に対する葛藤やプレッシャーと闘う日々を過ごしていました。しかし、大人になり自らも表現者としての地位を確立する中で、ふたりの間には男同士の深いリスペクトと信頼関係が築かれていきました。
古谷一行さんは、息子の活動を誰よりも熱心に応援していました。Dragon Ashの日本武道館公演などの大規模ライブには自ら足を運び、客席の後方から息子の勇姿を嬉しそうに見つめる姿が目撃されています。自宅では息子のCDを熱心に聴き込み、周囲の俳優仲間やスタッフに対して「うちの息子の音楽は本当にカッコいいんだ」と誇らしげに語っていたという心温まる逸話も残っています。
一方のKjさんも、父の舞台やドラマを観劇し、役者として生涯現役を貫くプロフェッショナリズムに強い敬意を抱いていました。メディアで父親について語る機会は多くありませんでしたが、節目のインタビューでは父への感謝や家族の温もりを滲ませるなど、互いを認め合う理想的な親子関係を築いていました。